UZ Fabric×文化服装学院
Collaboration

2026年5月29日、文化服装学院スタイリストコース2年生との特別コラボレーション授業を実施しました。

文化服装学院

日本で最初のファッション専門学校文化服装学院の歴史は、大正8年(1919年)まで遡ります。当時はまだ、着物が主流だった時代。そんな中で生まれた小さな洋裁学校がその始まり。1923年には、わが国最初の服装教育の学校として認可。 以降、約100年にわたって、日本のファッション教育の中心的役割を果たしています。


文化服装学院スタイリストコース2年生×UZ Fabric
特別コラボレーション授業

今回の取り組みは、2026年6月9日から15日まで西武渋谷店1階入口にて開催されるUZ Fabric POP-UP STOREと連動したプロジェクトとして企画されたものです。学生たちは実際に展示されることを前提にスタイリング制作へ取り組み、ブランドの思想やものづくりの背景を学びながら、商業空間におけるファッション表現について考える時間となりました。 ファッションの学びというと、どうしてもデザインやスタイリングの技術に目が向きがちです。しかし実際の現場では、その先にある「どう届けるか」「誰に伝えるか」「どのような場所で見せるか」という視点が欠かせません。 今回の授業は、まさにその部分に触れる機会として実施されました。

授業前半では、UZ Fabric代表の小寺澤氏よりブランドについての講義が行われました。


UZ Fabricは、着物や伝統的な素材を現代のファッションへと再構築するクリエーションを展開しています。近年、アップサイクルやリサイクル、エシカル、サステナブルといった言葉がファッション業界の中で数多く語られるようになりました。しかし小寺澤氏が学生たちへ伝えたのは、それらの言葉を前面に掲げることではありませんでした。 「まず、純粋に魅力的であること。」 言葉で説明しなくても、人が足を止めること。背景を知らなくても、思わず手に取りたくなること。その服を見た瞬間に「かっこいい」と感じること。 そうした感情が生まれた先に、素材や背景への理解があるべきだという考え方です。 サステナブルだから選ばれるのではなく、魅力的だから選ばれる。その結果として価値が循環していく。その思想は、これからファッション業界を目指す学生たちにとって大きな学びとなりました。




続いて、ディレクターのカネミツ氏よりブランド運営や商品開発についての講義が行われました。


デザインを考えることと、商品を世の中へ届けることは同じではありません。 どのアイテムを作るのか。どの価格帯で販売するのか。どのタイミングで生産するのか。限られた予算をどこへ投下するのか。そして、その商品を誰に届けるのか。 クリエイティブの世界では完成した作品が注目されることが多い一方で、実際のブランド運営では、その裏側にある無数の判断と調整が存在します。 学生たちは、普段目にすることの少ない企画立案から商品化までの流れや、ブランドとして意思決定を行うプロセスについて具体的な話を聞きながら、ファッションビジネスの現実に触れる機会となりました。


講義後はいよいよスタイリングワークショップへ。


今回は学生たちが2人1組のチームとなり、合計4体のマネキン制作に挑戦しました。しかし今回求められたのは、単純なスタイリング作品ではありません。 実際に西武渋谷店1階入口へ展示されることを前提とした「商業空間のためのスタイリング」です。 西武渋谷を訪れるお客様はどのような方々なのか。どんな価値観を持ち、どんな買い物を楽しんでいるのか。入口という場所で何秒間、人の視線を止めることができるのか。そして、その先にある「欲しい」という感情をどう生み出すのか。 学生たちは服を組み合わせながら、そうした問いに向き合うことになりました。



百貨店の入口には独特の難しさがあります。
保守的になりすぎれば印象に残らない。
一方で、表現に振り切りすぎれば商品との距離が生まれてしまう。
目を引くこと。
欲しくなること。
新鮮であること。
共感できること。
その絶妙なバランスを探りながら制作は進められました。
ワークショップ中には、小寺澤氏、カネミツ氏、そしてプロジェクトディレクターとして参加したイチロー氏が各チームを巡回しながらディスカッションを実施。
「そのスタイリングは誰に向けているのか」
「入口から見た時にシルエットは成立しているか」
「商品の魅力は十分に伝わっているか」
「面白いだけで終わっていないか」
現場で実際に交わされる視点が次々と投げかけられ、学生たちはそのたびに服を組み替え、シルエットを調整し、意図を言語化していきます。



教室でありながら、そこにはブランドの展示会準備やVMDミーティングさながらの空気が生まれていました。 完成した4体のスタイリングには、それぞれ異なる解釈が反映されていました。同じ服を使いながらも、見せ方によってまったく異なる表情が生まれる。学生ならではの柔軟な発想と、ブランド側の経験や視点が交差することで、新たな可能性が数多く生まれました。 今回制作されたスタイリングは、ブランド側による最終調整を経て、2026年6月9日から15日まで西武渋谷店1階入口に展示されます。 ファッションは服を作るだけでは完結しません。誰かの目に触れ、興味を持たれ、共感され、手に取られることで初めて社会と接続されます。



今回の取り組みは、学生たちにとってスタイリング技術を学ぶ授業であると同時に、「届けること」を考える実践の場でもありました。 そして私たちUZ Fabricにとっても、若い感性との対話を通じて改めてブランドの本質と向き合う機会となりました。 6月9日から始まる西武渋谷での展示では、そんな対話から生まれた4体のスタイリングをご覧いただけます。ぜひ会場で、学生たちの視点とUZ Fabricのクリエーションが交差する瞬間を体感していただければ幸いです。




POPUP情報

UZ Fabric POP UP SHOP
開催日時:6月9日(火)〜6月15日(月)
会場:西武渋谷店 A館1F=プロモーションスペース